第３回九州拳友空手道オープン選手権大会

2015年6月21日（日）、福岡県篠栗町民体育館において、第3回九州拳友空手道オープン選手権大会が開催されました。九州拳友空手道連合会の主催する防具式の組手と型の空手道大会で、今回で3回目となる大会でした。

熊本城北地区本部からは3名の選手が出場。型試合中学生有段の部において、コウキ選手が見事優勝を飾りました。コウキ選手の力強さ・スピード・迫力は出場選手中でも群を抜いていたと思います。しかし、決勝戦では大きなミスを犯してしまいましたので、今後はそこを二度とミスらないよう徹底的に体に染み込ませる必要があると感じました。ただ、試合で初めて演武する型でしたので、試合での感覚をつかめたのは大きな収穫だったと思います。

ギン選手は小学5年男子組手の部で3位になりました。もう少し技にスピードと切れがあれば安定して上位を狙えるようになるでしょう。型も組手も共通して足りない部分ですので、これからもっと強化していきましょう。

さて、事件は唐突に起こりました。なぜその型を今ここで・・・。本人も思わず口にした型名にさぞびっくりしたことでしょう。そして一度口にした以上その型をやるべきか、はたまた言い直すべきか、一瞬の間に彼の脳みそは人生最大の決断を迫られたように感じたことでしょう。試合という緊張する場面では、ハプニングも起こりえます。大切なのは冷静に対応することです。

私も中学1年生のときに受けた初めての昇段審査でやらかしました。受験でやるつもりもないただウォーミングアップでやってた型を、よその先生があまりにも熱心に指導していただいたため、本番でその型をやってしまいました。同門の受験生の話では、本部席で見ていた我が父の顔は、私が型名を言った瞬間、鬼とも仏とも取れるような、これまで見たことのない変な顔をしていたということでした。結果はもちろん不合格。父は何も言いませんでしたが、私はこのようなミスは二度とすまいと心に誓ったのでした。

そう、大切なことは同じミスを繰り返さないということ。これは空手に限ったことではありません。これから長い人生の中で、彼は本当に良い教訓を得たのではないのでしょうか。

こういう体験の一つ一つが、一人の人間を立派な人間に育てていくのだと、改めて感じた大会でした。